~私はこう思う~

同じ価値観、強い意志、そして信頼感が恋愛をも凌ぐ、素晴らしい友情を生み出してくれると、固く信じているからです。

なぜ、私がこうまで言いきるかには理由があります。
私たちの不倫の恋を「離別」という形の”精算“ではなく、「友だち」という形での”継続“にしたいと強く望んでいるからです。

私と彼は、同じ出版社に勤めています。
二十七歳と三十三歳という年齢的なバランスもよく、価値観や話題、趣味、嗜好などどれをとってもぴったりと合うふたりでした。
一分一秒の隙間を縫うように話しまくり、笑い合い、愛し合っている、まるで生まれたときから一緒にいるのが当り前のような気がします。
でも、ふたりが離ればなれになる時間は必ずやってくる。
当然です、彼には家庭があるんですから。
当然だとはわかっていても、割り切れない自分がいるのです。

仕事のキャリアも積んで信用もでき、素晴らしい友人にも恵まれ、今までもステキな独身男性たちと素晴らしい恋愛をし、分別のある大人の私だったはずなのに……。
楽しい時間が多い分だけ、私の葛藤は深くなり、不眠症に陥ってしまいました。

以前、不倫をしている友人に「しっかりした人生観をもってる貴女らしくもない。
不倫なんて最低じゃない。
マスコミの尻馬に踊らされて、ろくなことにならないわよ」とひどいことを言ったことがあります。
その時の彼女の寂しそうな笑顔が目に浮かびます。

「彼女がやっと見つけたステキなパートナーが、たまたま既婚者だったのか……」自分がそうなって、はじめて彼女の心の傷みがわかった気がしました。
いつかは別れることになるであろうという、たしかな予測が重くのしかかってくるのです。
そういう思いは、以心伝心で相手に伝わるものなのでしょう。
翌日、ふたりでいつものバーに行き、どちらからともなく、これからをどうするかという話になったのです。

”結婚“ 現状維持 継続“ 離別“。

三つからの選択。

結婚“には、実生活が伴って今のようなベストな関係を保てるかどうか不安はあるし、 現状維持 継続“にも、男と女の”離別“が最後に待っている。
つまり、私たちの欲する答えはこの中にはなかったのです。

そして、私たちがえらんだ最後の結論はセックスのある男と女の関係から、セックスのない男と女の関係への移行でした。
一生涯続けていける、たがいの幸福を心から願うことのできる……そんな男と女の関係です。
人は「きれいごとだ」と笑うかも知れませんが、笑わば笑えという気分です。

参考記事:

確実な恋。

たとえば、最初は手っ取り早く、グァムにでも三泊四日の海外旅行です。
日本の僻地の温泉でもいいし、バーンと一カ月のパリ旅行でもよいのです。

とくに海外へ行くと、自分の悩んでることがひどくちっぼけにみえてきます。
それはまた帰ってきてから日常が始まると、高揚した気分も毒されて、ふだんと同じようになってしまうのですが、

一時でも、今の状況を客観的にみられる時を持つことは大切です。

その時、自分の生き方をなんとなく考えられます。
仕事はこのままでいいのか、何か自分のやりたいことはないか、賭けられることはないか。

ちっちゃな冒険です。

それが度重っていくうちにまず、人間関係が広がってきます。
そこで誰かステキな人に会えるかもしれないなんて期待は、ちょっとおいておきましょう。
それほどうまく、マンガかテレビドラマのようにはいきませんから。

でも、わかりません。
人生、何が起こるか。

不倫の恋の場合、閉鎖的になっているのが一番、問題なのです。
ただ、すぐうちに帰って彼の電話を待っている生活では、ホントに何も変わりません。
それどころか、どんどんあなたを魅力のない女にします。

旅行に行っても、習い事をしても何をしても彼のことばかり、頭にあってちっとも楽しくない、という時期もあります。
その時はそれにハマっててよいのです。
そういう時期が過ぎて、少々、マンネリしてきたときに、試してほしいのです。

不倫の恋の別れはけっして、ハイ、サヨナラ今日からあなたと私は他人同士ですと、割り切れる、あっさりした別れ方ではないと思います。
いえ、絶対、ないと思う。
別れる、いや、ダメ、やっぱり、好き。
別れられない。
この行きつ戻りつが長ければ、五年も十年も続いてしまうことだってないといえません。
でも、別れようと思っているなら、自分の気持ちをなんとか、別れの方向へ向ける努力が必要です。

新しい彼をみつけることも、新しい自分をみつけることも、そして、そのうちに新しいふたりの関係がみえてくることだってあります。
泣いてばかりいないで。
遅く生まれたこと、出会いが遅すぎたことを恨んでばかりいないで。
彼との結婚だけが一等賞の幸せだと思わないで。
あなたがもっと輝く行き方、探してね。

不倫から友だちヘ

”友だち“という形での”断続“が私たちの不倫の結末

世の中に「男と女の友情なんて存在しない」と言いきる人がいます。

参考記事:出会いアプリ おすすめ

海外留学をすすめるというのがありました。
つまり、「君は俺なんかとつき合っているより、もっと、チャンスを生かして活躍するべきだよ。
一、二年、なんだよ、待ってるよ。
君はそれだけの能力を持つ女なんだぜ」などを、おだてあげて、彼女を外国にやってしまい、待つどころか、
控えていた別の女にのりかえて、万事、まるくおさめるというテクニックなわけです。
女性上位時代ならではの指摘で、苦笑せざるを得なかったですね、実に。
他にも、わざとクリスマスのような記念日に、レストランやホテルをリザーブしていると連れていきながら、
実際はリザーブせず、超ハズシをかまして、女の方にあきれさせ、ダメの烙印を押させて、女から離れさせるとか、
男とベッドインをしている現場に呼んで自分はホモだと知らせるとか、どこまで本気かわからないテクが並んでいました。

しかし、そんなに別れたいんならハッキリ言えばいいわけで、姑息な手段を使ってでも事を荒立てずに別れたいという、
自己保身の男のコたちの影がチラついて、情けなかったりしました。

女はそれほど、鈍感なのだろうか、しつこく追いかけるんだろうか、今、女が強い時代だからなかなか、女の方が身を退いてくれないんだろうか。

と、思ったりもしました。

不倫の場合、男も女も、積極的に別れの方向に進もうとしなければ、ズルズル、続いていくもので、こういった、気分の悪いやり方に走らなくてもすむぶん、
結構、いい恋愛かもしれないなんて、思ってしまいました。

さて身を引くというのは一面、消極的な行動のように思えます。
負けたというのにつながりそうです。
でも、不倫の別れの要素の中で、”長距離恋愛の破局“の教訓を生かすのはひとつのテではないかと考えました。

ユーミンのテーマソングで有名になった「シンデレラエクスプレス」ですが、やはり、長距離恋愛がうまくいかない可能性はとても高いようです。

もちろん、彼らは不可抗力の理由で、離れ離れになるわけですから、運命というか、自分たちの手でどうにもできずに引き裂かれるわけです。
不倫の場合は、たぶん、女の方が、何らかの理由で彼から離れた土地に行くということで”長距離“を作り出すことになるでしょう。

これを、逃げ出すとか、放棄するとか、というふうに考えてしまうと、すごく、みじめになってしまいます。
でももしか、あなたがその土地でなんとなく、すべてにグスグスした状況を抱えてるなら、飛び立つことは必ず、あなたに別の局面を与えてくれます。



参考記事:

父親の仕事の関係で十代半ばの三年間をボストンで過ごした私は、帰国後は短大で英語を専攻していましたから、海外とのやりとりが主となる今の仕事に就くのはとても嬉しいことではありました。
けれどビジネス面で活用できる英語をとくに勉強したわけでもなかったため、時々失敗をして自分の能力の無さに苦しんでいたのです。
ニューヨークから帰ってきたばかりの三十六歳の彼は頼もしい上司。
いつも相談にのってくれ助けてくれたことが好意にかわり、愛情にかわり、不倫の恋始まるのに大して時間はかかりませんでした。

仕事のこと、人間関係のこと、私自身の生き方のこと。
私をいつも優しく見守りながら導いてくれた彼に対する尊敬と愛情は、出会った頃から今までずっと変わることがなかったのです。
ビジネスの面でもプライベートな面でも、私にとってはかけがえのない存在が彼なのです。
実は今、私にはニューヨークヘの転勤の話があり、自分の中ではほぼあちらへ行く方向で決心しつつあります。
ただ海外でひとり暮らす不安と彼に対する想いが、今ひとつ決断に及ばない理由として私の中に残っているようです。

それにもうひとつ。
私も二十代半ば、いわゆる結婚適齢期といわれる時期にあり、それなりに家庭生活に対する憧れも持っているというわけです。
ニューヨークに行くことになると当分の間は、結婚ということは考えられなくなるでしょう。

洗剤のコマーシャルにでも出てきそうな白いエプロン姿の素敵な若奥さまをとるか(とは言っても今の彼とはそれは望めそうもありません)、

ニューヨークのキャリアをとるかなんなんて、つまらないことを思ったり……。

自らのステップアップのために海外勤務を望むのか、現在の恋からの逃避的手段なのか。
はっきり決断できない自分に対して苛立たしささえ感じるこの頃の私です。

ビジネスにおいて優秀なパートナーであると認めてくれた彼からのプレゼントでもある今回の話。
有川さんがこの手紙を読んでくださる頃には、すっきりした気分でニューヨークヘ向かう準備にとりかかれているといいのですが……。

次にお便りする時はニューヨークから、明るくオープンな恋のことなどお届けできればいいと思っています。

あなたがもっと輝く生き方、きっとNYで探せる

以前、雑誌「POPEYE」で、男側からの別れの特集をやったことがありました。
それは、有名人の別れの体験や自称別れ名人のテクニックを満載した、少々、妙でムカつきながらも考えさせられる特集でありました。
テクニック篇はやはり、ムカつきの方が強く、工工かげんにしろよ、と叫んでしまいました。


参考記事:

男の方もそれをむしろ、心穂やかに聞いたり、「君が幸せになってくれることを願ってるんだ」なんて、

当事者にとっては泣かせるセリフでも第三者的に聞くと、「気取っていい男ぶるんじゃないよっ!」と言いたくなるようなセリフを吐いたりして、

とりあえず、まるく、おさまります。

「そんな男とは別れちまえよ」と、ハードボイルドする不倫男に、ロクなやつはいない。
「別れて、どうするのよ」「どうもしないよ、オレたちはこれがいいんだ。
おまえにはわかんないのかよ」なんて、芝居じみた強引さを愛に勘違いするふたりに堕ちてしまいます。
問題は、新しい彼に不倫の相手の存在を打ち明けるときです。
その彼の資質をよくみきわめないと、不幸になりそうです。
というのは、あなたが、ラクになりたいがための打ち明け話だからです。
その恋を逃すか、深めるかを彼に依存してしまっているからです。

打ち明けることで、自分のすべてを知ってもらいたいというより、その新しい彼がナイトのように不倫の相手から私をさらってと要求しているようにしか思えないと、

新しい彼が思うかもしれないのです。

彼は不幸な恋からあなたを救ってくれるナイトになれるタイプでしょうか。
自分に自信があって、昔の男のことを受け入れる包容力があって、十分、大人で、胸の奥に哀しみをしまい込める男でしょうか。

不倫の恋や、昔の失恋や、楽しかった恋はやはり、自分の心の奥にしまっておく方がいいと思います。
たまたま、それを打ち明けて、うまくいく場合もあります。
ふたりの間を対決させて、その中で、皆がそれぞれ、真実にめざめる場合もあるでしょう。
でも、その確率は低いんではないでしょうか。
そして、それ以上に、篠ひろ子の結婚のとき、大人の女はけっして、昔の泣きごとは言わない、口に出さない分、哀しみを感じさせると言った伊集院静の言葉が、

女の過去の処理の仕方を教えてくれると思うのです。


外国への新しい出発

ニューヨーク転勤は、彼からのプレゼント私はある広告代理店で企画の仕事に就いている二十六歳の女性です。
大学を出て入社した私が最初に配属されたのは営業のセクション。
二年後に転属したのが今の企画部で、主に海外との交渉を担当しています。
私がこのセクションに移って間もなく、ニューヨーク支社から転勤で東京へ戻ってきた男性、それが今の恋人で、四年近くのつき合いになろうとしています。


参考記事: